
Q:昨年11月、突然右肩が上がらなくなり、五十肩と診断されました。夜も眠れないほどの痛みで、注射とマッサージ等で症状はいくらか改善したものの、同じ姿勢でじっとしていると右肩に鈍痛を感じることがあります。毎日10分くらい、肩を動かすトレーニングをしていますが、また激痛に見舞われるのではないかと不安があります。助言をお願いします。
(井原市、75歳女性)
回答者 川崎医科大付属川崎病院・中村恭啓整形外科副部長
いろいろな方向に動かす訓練を
A:肩の痛みでのご相談ですが、胸の苦しさなどはないでしょうか。心筋梗塞(こうそく)などの初期症状でも肩の痛みがありますのでご注意ください。今回は肩関節の症状として回答いたします。
「五十肩」は診断名としてよく使用されますが、定義が明確ではありません。一般的には、中年以降に発生する、肩関節の痛みと可動域(動く範囲)の制限を来す疾患とされています。急性期では痛みが強く、夜間痛(痛みのため眠れない)を生じることも少なくありません。予防も兼ねた治療は運動療法で、疼痛(とうつう)の強い急性期は局所麻酔剤やヒアルロン酸の注射、また消炎鎮痛剤などを使用しながら、できるだけ早期に肩を動かす訓練を開始するのがよいでしょう。
運動の方法としては、痛みがある時、あるいは動かすのがこわい時は、あおむけになって両手を組み、痛くない方の手で誘導しながら、いろいろな方向に動かすのがコツです。少し痛みをこらえる程度で動かせる目いっぱいの範囲を動かしてください。1日に数回、1回5―10分程度が目安ですが、症状に応じて増減してください。
また、年齢とともに、誰でも肩内部のすじ(腱(けん)板(ばん))がほころび、手をつくなどのちょっとしたけがで腱板が断裂することもあります。症状によっては手術が有効なこともあります。手術が必要かなどを含めて、肩内部の状態を知る検査としてはMRIが有効ですので、かかりつけの医師に相談されることをおすすめします。
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