
患者最優先の視点忘れず
腹膜透析が6割占める
この人のような医者が増えれば、医療不信はなくなる、といったら言い過ぎだろうか。それほど、患者と真剣に向き合い、信頼関係を築き上げていく。
「体はだるくないですか」「何か困ったことはありませんか」
ゆっくりと、かみしめるように話す問診が丸山スタイル。大きな体だが、威圧感は一切ない。むしろ、包容力を併せ持つ。一番のポイントは、ずばり笑顔だろう。
「医者って近寄りがたい雰囲気があるけど、丸山先生は違うんよ。優しいし、話もよう聞いてくれる」
丸山をそう評するのは、60代の女性患者。腎臓病センターに通って約3年。初顔合わせは緊張したが、今は昼食用の弁当を時折差し入れるなど、すっかり打ち解けたと言う。
高梁市の北部で育った丸山が医師を志したのは中学生の時。幼少時代から通った近所の診療所で、懸命に治療に当たる医師の姿に接したからだ。
だが、時代は高度成長期。過疎化が急速に進み、若い人がどんどん都会へ出て行った時代で、診療所はほどなく閉鎖された。
「漠然とでしたが、子供心に何とかしなきゃ、困った人を助けようと考えたんだと思います。今もその気持ちは忘れていません」。真摯(しんし)な姿勢は、日々の診療にも表れている。
腎臓病が専門の丸山は、4人のスタッフとともに日々治療に当たる。
腰上部の両側にあるそら豆のような形をした腎臓は、握り拳くらいの大きさで、左右一対。血液中の老廃物や余分な水分を尿にして体外に捨てる働きを持っている。
だが近年、機能が低下する慢性腎不全の患者が急増していると、丸山は言う。原因の一つが糖尿病性腎症だ。約890万人以上といわれる糖尿病患者のうち、約40%に発症。しびれや知覚まひなどが起きる神経障害、網膜症とともに、糖尿病三大合併症の一つに数えられる。
治療は食事・薬物療法で血糖、血圧、コレステロールなどをコントロールしていくが、進行すれば腎不全となり、人工透析による治療が行われる。丸山の出番だ。
人工透析は、週2、3回通院し血液を浄化する血液透析と、1日4回ほど自分で透析液を交換する腹膜透析がある。
丸山が得意とするのは後者。胃や腸などの内臓を覆う腹膜は、腎臓の代わりになる「ろ過」機能も持つ。この機能を利用し、腹膜内部にあらかじめ埋め込んだ細い管に人肌に温めた透析液を入れ、血中の老廃物や余分な水分を排出する。
透析を導入する患者を受け入れ、その後地域の病院で治療を受けてもらうシステムを取る同センター。現在、約120人の患者が透析を受けているが、そのうち腹膜透析は約70人と6割を占める。一般的に、血液透析が圧倒的な割合を占めるのに比べ、同センターの腹膜透析の患者数は群を抜く。
それはなぜか。丸山の説明は単純明快だ。腹膜透析は生活上の制約が少ないという利点があるからだ。液の交換は1回30分程度で、バッグさえあれば患者自身がどこでも容易にできる。「通院が必須で1回につき4〜5時間かかる血液透析に比べ、身体的、心理的な負担は軽い」と言う。
「PD(腹膜透析)ファースト」。まずは腹膜透析を試みる―という日本透析医学会の提唱がある。患者には選択肢として血液透析だけを示す病院やクリニックが多い中、丸山は「患者の年齢、病状、希望など詳しく聞いた上で、最適な透析法を決める」ことも忘れていない。
そこからは丸山がモットーとする、患者最優先の視点が見えてくる。 (敬称略)
------------------------------------------
まるやま・けいすけ 高梁高、香川医科大卒。岡山大大学院博士課程修了。国立米子病院(現国立病院機構米子医療センター)、鳥取市立病院などを経て、2006年から岡山済生会総合病院。10年4月から腎臓病センター長。
趣味 航空ショーの観賞。
------------------------------------------
デメリット 腹膜透析は患者自身が自宅でできるなどメリットがある一方で、カテーテルにより体外と腹膜が直接つながっているため、感染症(腹膜炎・出口部感染等)の危険があるほか、感染予防のため入浴の都度、カテーテルを保護したり、出口部を洗浄する必要があり、入浴がやや不便などデメリットもある。また7、8年で腹膜の機能が落ち、血液透析に移行しなければならないケースもある。
------------------------------------------
外来 丸山の診察は予約のみ。尿量が少ない、尿が泡立つなど腎臓に関して気になることがあれば、内科外来を受診する。初診の診察受付は午前8時〜同11時半。
岡山済生会総合病院
岡山市北区伊福町1の17の18
電話
086―252―2211
メールアドレス
byouin@okayamasaiseikai.or.jp
![]() |
腎臓・尿路・男性器 腎臓内科 |
![]() |
慢性腎不全 糖尿病性腎症 岡山済生会総合病院 丸山啓輔 人工透析 腹膜透析 血液透析 |
| Tweet |

(33)骨盤臓器脱TVM手術 岡山労災病院産婦人科・井上雅医師(37) 女性のQOL改善に力 網状シートを挿入し補強 
(32)心臓カテーテル・ステント療法 岡山ハートクリニック 村上正明内科部長(46) 金属の網で血流を確保 薬剤溶出で再狭窄防ぐ 
(31)片頭痛 笠岡第一病院 渡辺 明良主任診療部長(59) 問診でタイプ判別 新薬登場、自己注射も可能に 
(30)岡山赤十字病院脳神経外科 小野田 惠介部長(48) 脳動脈瘤クリッピング・微小血管減圧術 
(29)大動脈瘤ステントグラフト留置術 心臓病センター榊原病院 吉鷹秀範副院長(49) 負担少なく、早期に社会復帰 人工血管で破裂防ぐ 
(28)舌がん 岡山大学病院口腔外科 佐々木朗教授(54) 切除後の再建手術が進歩 前がん病変診断にも力 
(27)がん化学療法 川崎医大川崎病院 瀧川奈義夫教授・内科部長(48) 米国留学、抗がん剤に精通 放射線療法との併用で成果 
(26)頭頸部がん 岡山大大学院・岡山大学病院形成外科 木股敬裕教授(53) がん切除後に部位再建 皮弁移植し機能と形態維持 
(25)人工関節手術 岡山労災病院(岡山市) 壺内貢整形外科部長(46) 年間に施術1500例 患者の満足追求し続ける 
(24)脳動脈瘤、脳腫瘍 大田記念病院(福山市) 大田慎三脳神経外科部長 中崎清之ガンマナイフ施設長 開頭せず負担軽く 患者ごとに最適治療実現 
(23)不整脈アブレーション 岡山ハートクリニック 山地博介ハートリズムセンター長(44) 心筋焼灼し電気回路修復 不安解消を第一に 
(22)骨がん 岡山大学病院整形外科 尾崎敏文教授(49) QOL守り、家族に安心を 難易度高い回転形成術も 
(21)呼吸器インターベンション 岡山赤十字病院 渡辺洋一副院長(60) 気管支鏡で肺がん診療 中四国トップの実績 
(20)リウマチ治療 倉敷広済病院 江澤 和彦理事長(49) 専門、高度な薬物治療 患者目線の医療、介護実践 
(19)脳疾患 岡山旭東病院 柏原健一神経内科部長 パーキンソン病、てんかん… 年間延べ1万人を診察 
(18)大腸がん内視鏡診断 チクバ外科・胃腸科・肛門科病院 瀧上隆夫院長(59) 無痛、短時間、正確に 内視鏡のエキスパート 
(17)精神腫瘍学 岡山大大学院・岡山大学病院精神科神経科 内富庸介教授(52) 
(16)頸動脈狭窄症 川崎医大病院脳神経外科 宇野昌明教授(53)・松原俊二講師(47) 
(15)脊椎手術 倉敷中央病院 松下睦副院長(58) 
(14)成長障害 岡山済生会総合病院小児科 田中弘之診療部長(56) 
(13)食道がん 猶本良夫教授・副院長(川崎医大総合外科学・川崎病院) 
(12)地域連携 万成病院 小林 建太郎院長(56) 
(11)医師教育研修 倉敷中央病院 総合診療科・救急医療センター 福岡 敏雄主任部長(49) 
(10)手の外科 笠岡第一病院 橋詰 博行院長(58) 
(9)不整脈治療 心臓病センター榊原病院 伴場 主一内科部長(39) 
(8)胃がん手術 医療法人天声会・おおもと病院 磯崎 博司院長(62) 
(7)肝がん 天和会・松田病院 松田 忠和院長(62) 
(6)女性外来 岡山労災病院 田端 りか医師(45) 
(5)肺がん治療 倉敷中央病院 呼吸器外科・奥村典仁主任部長(53) 呼吸器内科・石田直主任部長(50)、吉岡弘鎮副医長(36) 
(4)認知症 川崎医大病院・脳神経センター神経内科 砂田芳秀部長(53) 
(3)日本の精神療法 慈圭病院 堀井茂男院長(63) 
(2)人工透析 岡山済生会総合病院・腎臓病センター 丸山啓輔センター長(41) 
(1)人工関節手術 川崎医大病院整形外科(関節) 三谷 茂教授(47) 難波良文講師(42) 
![]() |
![]() |
|
院長室から
院長
大原利憲
あらゆる人々にまことの医療奉仕 |
|
診察室から
整形外科主任医長
今谷潤也
症例豊富な上肢・手の外科 |
|
ナースセンターから
看護担当副院長・看護部長
谷口知恵子
日々看護の質向上に取り組む |
http://www.okayamasaiseikai.or.jp/

岡山市北区伊福町1-17-18

086-252-2211

JR岡山駅西口から徒歩約7分





|
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
日 |
祝 |
830-1700 |
● |
● |
● |
● |
● |
830-1250 |
● |