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岡山県内で体外受精、顕微授精を手掛けるのは倉敷成人病センターのほか岡山大、倉敷中央病院、岡山二人クリニック、名越産婦人科、三宅医院など。中塚幹也、野口聡一、鎌田泰彦(岡山大)本田徹郎、中堀隆(倉敷中央病院)林伸旨、羽原俊宏、吉岡奈々子(岡山二人クリニック)名越一介(名越産婦人科)國方建児(三宅医院)ら。 (敬称略)
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第39回 倉敷成人病センター/体外受精・顕微授精
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2005年12月23日掲載 | |||||
倉敷市白楽町、倉敷成人病センターの二階手術室。経膣(ちつ)超音波装置が卵巣の状態を画像化してモニターに映し出した。装置の先端には極小の採卵針がセットされている。患者は三十代後半の女性。産婦人科部長の本山洋明が採卵針を卵巣内の卵胞に刺し、卵子をチューブ経由で注射器に次々と吸引した。 採卵数は九つ。あらかじめ排卵誘発剤を女性に約一週間注射して、数を増やした。「今後の顕微授精で受精卵を多く作る必要があるからです」。顕微授精はこの日のうちに行われた。 子どもがほしいのに授からない不妊。避妊していないのに妊娠しない状態が二年間続く状態を指す。精子の運動力がなかったり排卵される卵子を卵管がキャッチできないなど、男女いずれにも原因の可能性がある。だが本山は「実際は不明の場合が多い」とみる。 性交日指導、採取した精子をチューブで子宮内に送り込む人工授精…。この次の段階としてカップルの選択肢となるのが、本山の専門である体外受精と顕微授精だ。 本山は、体外での受精を扱い受精卵管理も行う胚(はい)培養士(エンブリオロジスト)の藤井好孝(47)と二人三脚で岡山県内での生殖医療をリード。国内外の勉強会に足を運び、手技を徹底的に学んできた。
一九八七年、採取した精子と卵子を卵管に移す「配偶子卵管内移植(ギフト)法」での出産に中四国で初めて成功。九二年には凍結保存した体外受精卵による出産も同県内で初めて手掛け、顕微授精もいち早く始めた。 体外受精、顕微授精ともに精子採取(採精)と採卵を同様に実施。異なるのは、その後精子が卵子中心部にたどり着くまでのプロセスと言える。 体外受精では、卵子一個と運動精子五十万個を同じシャーレに入れ、精子が自らの力で卵子中心部に入り受精を待つ。一方の顕微授精はいわば“バイパス”。直径〇・〇〇五ミリのガラス針で、精子を卵子中心部に直接送り込む。そのため精子の運動能力に問題があると考えられる場合は、すぐに顕微授精を行う。 多胎妊娠を避けるため子宮内に戻す受精卵は二つまで。体外受精、顕微授精ともに受精完了から三日目、受精卵が八分割した段階で子宮内に戻す。 だが本山は三日目に一個だけを、胚盤胞と呼ばれる状態となった五日目に残る一個を移す二段階移植を積極的に実施する。「三日目に戻した受精卵が子宮内膜を活性化させた上、着床しやすい胚盤胞を戻すので妊娠がより期待できます」。残った受精卵を凍結保存して次回以後の移植に備えることも忘れない。 妊娠が分かるのは採卵から三週間程度。妊娠しなかった場合は月経が始まる。体外受精と顕微授精は二〇〇〇〜〇四年の五年間で、約千二百回移植。妊娠率は約40%と年々アップしている。だが「三十五歳以後は妊娠率は下がる傾向がある」とも指摘する。 岡山大医学部卒。趣味はアルトサックス演奏と音楽鑑賞。同大時代は交響楽団でコンサートマスターも務めた。五十六歳。 |
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